資生堂ショック
百貨店やドラッグストアの美容カウンターには、夕方や土日にお客様がたくさんいらっしゃる。
しかしながら、子育て中の美容部員は、お迎えが、子どもが、ということで忙しい時間帯には帰ってしまう。
よって同僚から
「なんで私たちばっかり土日や遅番のシフトに入らなければならないの?」
と不満が募る。
なんで私たちばっかり?
の部分は私も覚えがある。私は事務職ではあるが、まだ独身の頃、先輩が妊娠して、楽な仕事に変わり、その代わりに私たちの仕事がその分増えた。
それでも、いつかは私もそうなるのだから
お互い様だと自分を納得させていた。
しかし、多様な生き方が増えるにつれ、みんながみんな結婚して子供を産むわけではない中、子育て女性だけが優遇されるのはどうなの?という話である。
働く女性のフェーズが変わってきた
という指摘は、私もなるほどと思った。
第一ステージは、結婚したら、あるいは子供ができたら仕事を辞めるのが当たり前だった。
そして第二ステージとなり、子育て女性が働きやすい職場環境が整ってきた。
資生堂は、第三ステージとして、男女ともにキャリアアップをしようとしている。
そう、今までは会社の「配慮」により、キャリアが断念させられてきたのだ。それを見直そうという動きである。
マミートラック
子育ては大変だよね。だから仕事はルーティンにしよう。簡単なものをしてもらおう。
そんな「配慮」によりキャリアが断絶される。
絶対的に仕事の量が足りない。なのでこれ以上昇任できない。だからやる気を失う。その姿を見て、やっぱり子育て女性はとなる。
その悪循環である。
だからこそ、資生堂は子育て女性にも夜や土日のシフトにできるだけ入ってもらうことにした。そして仕事ができる女性を活躍できる場に引っ張り上げることにした。
それがやりがいでなくて何だろう。
私たちはただ、お給料をもらって適当に働いているのをよしとしているわけではない。
資生堂はちゃんと一人ひとりに向き合い、話し合っているという。うらやましい限りである。