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こんなお金の知識のない彼とは別れなさい!叱られバーへようこそ㉚

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こんなお金の知識のない彼とは別れなさい!叱られバーへようこそ㉙https://nariko1.com/archives/5023 裕二は不思議そうに聞いた。 「もし、今の会社辞めた時に失...

月5000円の積み立てから始めた裕二はその後着々とお金を貯め、しかも貯めるばかりではなく生活も楽しみ、響子との愛を育んでいった。
そして月日は流れ、ようやく100万円が貯まった。

「やればできるじゃん、俺。」

通帳を記帳して、裕二はニヤニヤしていた。
100万円貯まったら響子にプロポーズすることを決めていた。
しかし、はたと気づいた。
あれ、指輪っているよね。
指輪のお金も必要なのか?
・・・そんなことしてたら、一体いつプロポーズできるんだろう。
親父に相談しよう。

「我が息子ながら何をやっているんだ。」

裕二の父は、息子の迷走ぶりに呆れていた。

「とにかく婚約指輪はお前の貯金で買え。結納金はうちで用意してやる。」
「えっ父さんありがとう!」

裕二は泣きそうになった。

「ところで響子さんはプロポーズ受けてくれるんだろうな。」
「ま、まさか。大丈夫だよ。」

と言いながら、ちょっぴり不安だった。

「とても眺めがいいわね。そして美味しい。」

裕二と響子は、春吉の博多ミツバチで食事をしていた。
中洲の夜景を一望できる、リバーサイドのダイニングバーである。

食事の後、裕二はプロポーズをする予定だ。
お店には、今日プロポーズをするので、彼女が「はい」と言ったら一旦照明を落としてもらって、おめでとうございますと言ってもらい、シャンパンを抜いてもらう手はずになっている。
裕二はお店のマネージャーに目配せした。
そして姿勢を正し、

「響子ちゃん、僕と結婚してください。」

と言って小さな箱を響子に差し出した。
裕二が必死に貯めて買った婚約指輪だ。
響子は驚き、裕二を見つめて言った。

「裕二くん、これ、キャッシングで買ったんじゃないよね。」

一瞬場の空気が止まり、裕二もお店のマネージャーも、どうしていいかわからなかった。

「もちろん。こつこつ貯めて買ったんだよ。」
「嬉しい。」

響子は泣きだした。これってOKってこと?
裕二はマネージャーを見て頷いた。

お店の照明が一瞬落とされ、次の瞬間

「おめでとうございます!」

という声とともにポン、とシャンパンの栓が勢いよく飛んだ。
響子はその演出に驚きながら、涙をふき、

「一緒に歩いていこうね。」

と言った。
ついていくんじゃなくて、一緒に歩くんだ。ずっとね。

「この後、ママのところに報告に行こうよ。」
「もちろん。ママ、喜ぶと思うわ。松田さんも。」

ママに叱られて、お金を貯めはじめて、この日が来た。ママ、ありがとう。

おわり。

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得子(なりこ)
得子(なりこ)です。このブログを運営しているワーママです。MBA取得のため、仕事をしながら国内大学院で勉強しました。MBAホルダーです。職場で戦力外扱いされてるワーママの逆襲です。私はバカじゃない(笑)。職場の誰よりも本を読み、考え、アウトプットする。2級ファイナンシャルプランナー技能士。2020年保育士資格を取得。2020年9月kindle出版しました。