千里の道も一歩から
裕二は、1ヶ月の収支をつけてみた。
Google keepに項目別にラベルをつけて入力したが、細かくすると入力自体が嫌になるので、食費とその他の2つにした。
コンビニはPayPayで払うので履歴を見れば良い。
銀行引き落としは通帳記帳すればわかるし、銀行のアプリでも見れる。
自分の収支を全体で見たのは初めてだった。
「生きていくって大変だな。」
それにしても食費関係が高い。
コンビニは予算4万円内に収まった。
飲み会と響子ちゃんとのデートは削れないのでそれなりに使った。
あとは、毎月必ず出て行くお金、固定費の見直しかな。
裕二は携帯電話から見直すことにした。
面倒だけど休みの日にショップに行ってみようか。
「え、こんなにオプション入ってたの?」
裕二は携帯ショップで自分の明細の説明を受けて驚いた。
確かに契約をするときに、1ヶ月だけこのオプションをつけてもらえますか、すぐ外してもらっていいので、と言われるままに付けたものだ。
外すのをすっかり忘れていたので使わないオプションに無駄に毎月2500円分も払っていた。
とりあえず外してもらった。
オプション外しをしたことを、電話で響子ちゃんに伝えると、格安SIMにしないの?と言われた。
「格安SIM?あれって、電波の状況が悪かったりしないの?」
裕二は不安そうに聞いた。
「裕二くんちはWi-Fiでしょ。」
裕二のアパートは、ネット回線を引いてるので、家ではWi-Fiで動画を見ていた。
「だったら、日中は会社のスマホで仕事してるし、キャリアの契約じゃなくてもいいんじゃない?」
「ふーん。家電量販店でちょっと説明を聞いてみよ。」
「えっ今より5000円も安いの?」
店員さんの説明を聞いて裕二は驚いた。
オプション外して2500円浮かせたから、ええっとそれでもさらに2500円は安い。
今と同程度のギガが使えて、通話もついて、だいたい3000円。
あと5000円積立できるな。
固定費の見直しってこういうことか。