公務員にマーケティングが必要なのか?
と最初に疑問を持ちますよね。
お役所と言えば、住民票を発行したり、健康保険の手続きをしたり、保育所の申し込みをしたり・・・と窓口の仕事がまず浮かんできます。
でももちろん市町村の仕事はそれだけではありません。
町を元気にすることで人が集まり、お金が落ち、住民が幸せになる。
そのお手伝いをするためにマーケティングを使うのです。
マーケティングミックスで女子高生と「もずく」を売る?
商品はできたけどどうやって販売するの?
宣伝は?販路は?
行き当たりばったりだと予算もつかないし、人手もないですね。
と言います。4Pとは、
Product(製品、サービス)
Price(価格)
Place(流通、販路)
Promotion(広告、宣伝)
のことです。この4つを同時に考えないと、作っただけで終わってしまいます。
糸島の「ふともずく」、認知度が低いことがアンケート調査でわかりました。
岡さんは福岡市にある商業高校と組みました。
私も最初はそう思いました。
しかし、糸島にあるのは農業高校。
現地の情報を持ち、現地で働ける人と組むのは「マルチ・ドメスティック戦略」。
そして糸島ブランドが浸透してきている福岡市で開発し、売るというのは「近くから遠くへ」というセオリー通り。
よく考えられています。
テレビに取材に来てもらう、来てもらう前にインスタなどのSNSで検索してもらえるよう先に情報を流しておく、などとても公務員とは思えない戦略の数々。
息を飲みながら一気にページをめくって読んでしまいました。
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地方公務員×MBA×分析
この本は、地方公務員のマーケティングのバイブルになるのではないか。
どうしてこう考えたのか、という理由が、マーケティングの手法とともに解説されており、とてもわかりやすい。
糸島の事例とやさしい図解がふんだんに入っており(イラストも糸島市役所の方が描いておられるそう)すいすい読み進められると思います。
読んだ第一印象は、ビジネススクールの復習でした。
なじみのあるマーケティングの言葉の数々。
実は、岡さんはビジネススクールの私の1期先輩なのです。
同じことを学んでいるはずなのに、同じ武器を渡された(MBA取得)はずなのに。
岡さんは学んだことをすべて仕事に還元されていました。本当に素晴らしい。
そして、さまざまな掛け算で仕事を広げ、スーパー公務員とまで言われるようになっています。
私も、先輩に負けないように、仕事×MBA×ワーママでがんばります。