こんにちは。
眞子様のご結婚で何かと話題の皇室ですが
自分の血に「公」としての長い歴史がある方が「私」とどう向き合ってバランスを取られるのか、ニュース等を通じて私は興味深く見ていました。
その折、林真理子著『『李王家の縁談』が発売され、すぐさまKindleで読みました。
読みたいと思ったらすぐ読めるところが電子書籍の良いところですね。
皇室の結婚の話なので最近の話題に絡めたのかなと思いましたが、3年以上も前から執筆の準備を始めて文藝春秋で連載されていたということで、今回の騒動とは関係がないとインタビューの記事で見ました。
皇室の女王はどなたと結婚すべきか
この本は梨本宮伊都子妃が長女の方子女王を皇太子妃に、と願っていたのですが、叶わなかったところからいろいろ考えをめぐらせて
と考えた結果、朝鮮王朝の王世子李垠(イウン)はどうなの?と思いつく。
王世子というのは日本で言う皇太子のことです。
日本の皇太子妃にはなれなかったけれど朝鮮王朝の皇太子なら叶うのではないかという考え方が面白い。
なぜそう思ったかと言うと、皇室に嫁がなければ娘は華族になってしまう。
すると皇族に頭を下げることになる。元皇族なのに・・・私の女王様が・・・そんなのだめよと思うのです。
皇室の役目
よその国の方と結婚するのは嫌だと娘である方子女王は泣くのですが、伊都子妃は
この辺がちくちく最近の皇室の結婚を責めているように読み取れるのは気のせいでしょうか。
使命を自覚し、諭す。素晴らしいお母様だったと思います。
皇室のエピソード
その本の中に色々エピソードがあってそれが面白かったのですが、例えば学習院での教室で一番前に座るのは宮家の女王様。
学習院に行くのでお供の方がついてきてて、授業中は別室で待ってるらしいです。
その部屋も宮家と華族では別だということに、驚きました。
伊都子妃殿下は鍋島家のお姫様だったので毎月鍋島家から月50円の化粧料をもらっていたということです。
50円はどれだけの価値か調べてると明治時代の1円は今の2万円とかいう話なので相当のお金ですよね。
鍋島家が何でそんなにお金はあるのかというと、明治維新後、禄を米石高ではなくて、公債、債権でもらうことになってそれを運用して莫大な利益を上げてたらしい。
最後に、伊都子妃が平民となり、美智子様が皇太子妃に決まった記者会見をテレビを見るシーンが描かれています(伊都子様、けっこう長生きされています)。
伊都子様はなんと言ったのか。
ぜひ本を読んでみてください。身分や家柄や格式の世界の中で奔走してきた彼女ならそう言うだろうなと思います。
なりこのレビューは5
★5つです。相変わらず林真理子さんは面白く読みやすい。一気読みしました。