金持ちになる読書

組織はなぜ判断を誤るのか NOISEレビュー

私たちはいつでも正しい判断をしているのでしょうか。
上司の機嫌で書類が通ったり通らなかったりするのを見聞きしたことはありませんか。
おなかがすいてイライラしているお昼前より、おなかいっぱいの午後イチのほうが決裁が通りやすいと思いませんか。
判断のばらつきって意外とありますね。

機嫌やおなかのすき具合で結果が変わるなんてたまらない、と私たちは思いますが、でも実際はそんなことで判断にばらつきが出るということをしっかり認識しなければならないようです。NOISEを読むと、そう思いました。

医者にかかるときは午前中がいい

一般の病院や医師を受診した約70万人を対象にしたある調査によると、長い一日の終わりが近づく頃には医師が強力な鎮痛剤を処方するケースが大幅に増えるという。
午後4時に予約した患者の方が午前9時の患者より痛みが強いと考えるべき理由は何もないですよね。


医師が予定時刻に遅れそうな時は、副作用が大きいにも関わらず手っ取り早い強力な治療法を選ぶ傾向が明らかに強まる。
1日の終わりに近づくと医師は抗生物質を処方する頻度が高まり、注射をする頻度が下がることが判明したそうです。
驚きですね。

合格や承認も無意識にバランスを取っている

この他に例えば裁判官、ローン審査官、バスケットボールの審判などは、前の判断とのバランスをとろうとする。ばらつきはNOISEなのですね。
つまり合格合格、ときたら次は不合格。
続けざまにファールをとったら次はノーホイッスル、という具合に、ある判断が続いたら次は反対の判断を下す傾向がある。
アメリカの難民審査官は承認を2回続けると次に承認する確率は本来よりも19%下がるという。


こうした判断者の振る舞いは心理学用語で「賭博者の錯誤」として知られる認知バイアスの表れだそうです。

ランキングに無意識に振り回される

音楽ダウンロードについて大規模な実験を実施したそうです。
実験は数千人の対象群が形成されるように設計されています。
この数千人は人気のウェブサイトのビジターになってもらいます。
彼らはこのサイトにアップロードされた新人バンドの新曲72曲を聴いて気に入った曲をダウンロードするようにしてもらいました。


その人たちは他の人が何の曲を選んだのかは知らされずに、自分だけの判断で好きな曲を選んでダウンロードしたんですね。
他のグループはダウンロード数を閲覧できるのですが、いい曲はどのグループも上位に来て駄目な曲は下に来ると予想できますよね。
ですがグループごとにランキングが全然違ったんですね。

ある曲のダウンロード数がたまたま最初に増えると、その後は急激に伸びるが最初につまずくとその後も伸び悩む。
コントロールグループのダウンロード数ランキングを逆転して、つまり最上位を最下位に、最下位を最上位にしたとしても、今度は不人気だった曲の大半が上位になって人気だった曲の大半が下位に低迷したんですね。

この音楽の実験では、最初にダウンロード数が増えたのはどの曲だったかといった偶然の要因で全く違う判断に至りかねないということがわかりました。

これってすごく怖くないですか。
ベストセラーが発売最初の一週間の売上がすごく大事というのはとてもよく分かります。
だから Kindle 本では最初に無料ダウンロードを設定してみんなにたくさんダウンロードしてもらい、ランキングを上位に上げることが作戦として非常に大事なのだと思います。

スタエフの方針を考察

私はスタンド FM を始めて4ヶ月を過ぎようとしています。
スタンド FM は、フォロワーの数、人気ランキングのようなものが表示されません。
なので、スタンド FM をリスナーとして聞く時に、いったい誰をフォローしたらいいのか全くわかりませんよね。

音声番組のVoicyは、様々なランキングが載っており、ランキングが高い人は面白いのかなと思ってみんなとりあえず聞いたりフォローしたりしますよね。
だからランキングが高い人ほどフォロワーが増え、フォロワーが増えるからランキングが上がるというスパイラルが起こっていると思われます。

私たちは自分で決めているようで、実は周りに振り回されているのではないか。
だからこそスタンドFMはあえてランキングを載せてないのかな、フォロワー数や再生回数が自分にしか分からないようになっているのかなと思いました。

つまり自分で様々な番組を聴いて自分で選んで欲しいと言う思いがあるのかなと。
スタンドFMはフォロワー数や再生回数を表示しないことで、カスケード効果つまり多数派の選択肢を選ぶ傾向を排除しようとしているのかなと思っています。
NOISEを読んで、スタエフの方針を考察してみました。
組織が判断を誤る理由をこの本で確かめてみてください。

なりこのレビューは4.5 

★5つ、と言いたいところですが、分厚すぎ(笑)
314ページはまあまあ大変です。さすがに翻訳本ですね。下巻まで追いついてないです。
しかし、ダニエル・カーネマンの本がお好きな方は夢中で読めますよ。
訳は村井章子さん。ファスト&スローの訳者なので読みやすいです。

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ABOUT ME
得子(なりこ)
得子(なりこ)です。このブログを運営しているワーママです。MBA取得のため、仕事をしながら国内大学院で勉強しました。MBAホルダーです。職場で戦力外扱いされてるワーママの逆襲です。私はバカじゃない(笑)。職場の誰よりも本を読み、考え、アウトプットする。2級ファイナンシャルプランナー技能士。2020年保育士資格を取得。2020年9月kindle出版しました。