地方から東京を見る
この本の中で夕張市の話がありました。
夕張市は10年ほど前財政破綻して350億円以上の負債を抱えました。
市民にかけるサービスのお金がなくなってしまったため最盛期で120,000人いた人口が、今現在10,000人を切ったと言うことです。
高齢化率40%越え、税収増も見込めません。
さすがにそのような状態では行政もうまく回らないだろうと言うことで、猪瀬さんは都職員を夕張市に派遣します。
そこで都の職員は財政破綻をした自治体と言うものはどういうことかを目の当たりにしたのです。
例えば、雪下ろしのための委託費が工面できずに市民プールの屋根が落ちてしまう。
例えば5時以降残業しても暖房がつかない。
猪瀬さんは、職員にそういう体験をさせることで、視点を変え自分の立ち位置を変えることで多角的にとらえる力を持った人材を育てたいと思ったと思います。
他にも東京だけが日本だと思って欲しくないと考えていました。
地方の課題をテクノロジーで解決する
2021年以降の日本を作っていくためにはどうしたら良いか、考え抜かれていることがよくわかる本です。
私は、毎日2時間かけて博多から職場まで通勤しています。そこはJRは1時間に1本、バスは3時間に1本、高齢化率 は34%、基幹産業はない。
駅の前にはコンビニすらありません。そんな自治体では、介護の担い手がなくなっていなくなっていくのは必定ですよね。どうしたら解決できるんでしょうか。
落合さんはこの本の中でテクノロジーで解決するといっています。
実際、介護のテクノロジーに関わっていて、車椅子を押す人がいなければ、車椅子を自動で動かせば良い。
オムツを替える人がいなければ、遠隔操作でロボットにさせればいい。
本当にそんな世の中がもうすぐ来るはずです。人口減少が逆にチャンスだと捉えて自動運転や介護ロボットの実験をどんどんやっていって課題解決先進自治体を目指すのです。
麻生副総理の弟さんで麻生泰さんという人がいます。
九経連の会長です。
彼がよく公演で使う言葉に未来からの反射と言う言葉があります。
今の自分の位置を未来から見てどの位置にいるだろうかと常に考えなさいと言うことです。
落合さんは未来から来た青年と猪瀬はおっしゃっていました。
未来から考えて今やらなければならないことをやる。
このお二人の対談は、40歳も歳がはなれているのですが、お互いに未来を見る、とても良い本だと感じました。
ぜひみなさんに読んでいただきたい。
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