夫は、スバルの軽自動車に16年も乗っている。
その間、私はレガシィを3台乗り継いでいる。ひどすぎると我ながら思う。
夫がロードスターに乗りたくて仕方がないのは知っている。
何気にダイニングテーブルにおいてある見積書が、360万円を超えていたので、軽く無視していた。
なぜに荷物も乗らず、2人乗りの趣味性の高い車に360万円も?
しかも世の中は自動運転を目指しているのに、あえてマニュアル車??意味わかんない。
奥さん、連れてきてくださいよ
マツダの営業の人に何回も言われたそうだ。
そりゃそうでしょう。お金を工面するのは私ですから。
夫が何かいろいろ言っていたが、全くその気にならなかった.
お盆前、お墓参りを終えて帰る際に、なんとなくロードスターを見てみたくなってディーラーに寄ってみることにした。
「ついに連れてきてくれたのですね。」
営業は、若い担当者だ。夫は冷やかしと思われていたのか?そうだろうなあ。
いろいろ説明を受け、とにかく乗ってみたいと言ったらすぐ試乗させてくれた。
夫と二人ではダメということで、営業の人と乗ってみる。
「足元が広い」
とくに窮屈ではなく、助手席に乗り込んだ私は、足を伸ばせることに驚いた。
屋根はオートでオープンに。かっこいい。
「ちょっと、写真撮って、写真。」
夫に頼んだつもりが営業の人が撮ってくれた。ちょっとはしゃぎすぎか。
若いお兄さんと真っ赤なロードスターに乗る。なんか変な感じ。
オープンでも涼しい。意外とエアコンが効くのね。
営業所周辺をぐるっと一回りしたが、楽しい。この車乗り回せたらどんなにかっこいいだろう。
マネージャーが来た
続いて夫が乗るというので、私はお茶をのみながら待っていたら、マネージャーですという方がやってきた。
明らかに若い営業よりは力を持っていそう。
そして何よりかっこいい。
この人、マダムキラー要員なのかな・・・。
若い営業の人もそれなりにイケてるけど、この人、なにこのオーラ、っていうくらいかっこいい。
かっこいいって営業には大切なんだなあ。
しかし、かっこいいからって、何百万もいきなり買わないよ。
彼はロードスターがいかに匠の技であの美しい曲線を表現しているかを説明してくれました。
確かに、本当に車のフロントの曲線美はため息ものでしたよ。
「いかがですか?」
夫も戻り、若い営業が畳みかける。
しかし、私にはロードスターよりほかにほしいものがあるのだ。
「あの、実は・・・」
と言って私はこんなことを言って何になるのかわからず口をつぐんだ。
「えっ何ですか。何でも言ってください!」
と若い営業は目をキラキラさせて言う。どうしようかな・・・。
続きは、Kindleでどうぞ!