こんなお金の知識のない彼とは別れなさい!叱られバーへようこそ③
https://nariko1.com/archives/4612
「あの、キャッシングって?」
響...
「はい、行きましょう。図書館。」
響子は、なるべくお金を使わずに長時間過ごせそうなところをとっさに脳内検索して図書館と言ったのだ。
「へええ、初めて来た。」
裕二は車を降りて建物を見上げて言った。
さすが福岡市。デカい。
「和田さんよく来るの?」
「私はもっぱらスマホで本を予約して、家の近くの分館で本を受け取ったり返却したりしてるの。」
「スマホで予約できるんだ。」
「そ、せっかく市民税払ってるんだから、利用しなきゃね。」
と響子は笑った。
和田さんってしっかりしてるんだなあ、と裕二は、ほれぼれと響子を見つめた。
和田さんってしっかりしてるんだなあ、と裕二は、ほれぼれと響子を見つめた。
「図書館?高校生か?」
次の日、昼休みにお弁当を食べながら、合コンに誘ってくれた同僚の麻子に、報告がてら話をしたら、笑われた。
「で、どうするの、彼。」
「うーん、なんか、彼あまりにお金の知識がなくて、どうなのかと思ったけど、向こうはまた会いたいって。」
「そうなの。 キャッシングはヤバいよね。まあ、私たちは銀行員だから、お金について知ってることも多いけど、ふつーの人はあんまり知らないだろうな。
そうだ、この前、営業の小久保さんが中洲に面白いバーがあるって言ってたよ。ええと、叱られバーだったかな。そこに彼を連れてって、ママに叱ってもらったら?」
「叱られバー?何それ。」
響子はあきれながら言った。
「さあ。詳しくは小久保さんに聞いて。」
麻子は弁当箱を片づけて席を立った。
小久保さん、席に戻っているかな、と響子も弁当箱を片づけ、控室を出て店側をのぞいてみた。
「あ、小久保さんちょうど席に戻ってるみたいね。」
麻子が後ろから声をかけた。
様子伺いがばれてたのか、と思いながら振り返る。
麻子が、つつっと小久保さんのところへ行き、何やら耳打ちをし、小久保さんが私の方を見た。
「和田さん。」
と言いながら、小久保が響子の方へやってきた。
こんなお金の知識のない彼とは別れなさい!叱られバーへようこそ⑤https://nariko1.com/archives/4634
「いつがいい?例のバー。」
いきなり小久保は聞いてき...
スポンサーリンク