はじめてのデートでキャッシングをする彼
「おはよう、いや、こんにちは、かな。」
和田響子は合コンで知り合った彼、冨田裕二との初めてのデートの待ち合わせ場所にいる。
響子の家の近くの国道3号線沿いのコンビニ駐車場。
響子の家の近くの国道3号線沿いのコンビニ駐車場。
日曜日の朝、10時前5分に着いた響子は、裕二が来たらなんと挨拶をしようかと考えていた。
そして、10時少し過ぎて、響子の目の前に赤い車がすっと止まった。
裕二の車だ。
裕二はコンビニの駐車場に車を停め、運転席から降りて、挨拶をした。
裕二はコンビニの駐車場に車を停め、運転席から降りて、挨拶をした。
「こ、こんにちは。」
あ、こんにちは、か。
と響子は心の中で苦笑しながらニコッと笑ってこんにちは、と挨拶をした。
と響子は心の中で苦笑しながらニコッと笑ってこんにちは、と挨拶をした。
「ごめん、全然お金おろす暇がなくて。ATMに寄ってもいいかな。」
と裕二が言うので、断る理由もなく、響子はうなずいた。
車の助手席に案内され、滑り込んで座った。
よほど忙しいのね。
ディーラーって大変なんだなあ。
ディーラーって大変なんだなあ。
と響子はぼんやり考えていた。
裕二は車の販売会社に勤めている。営業3年目だ。
裕二の会社の同僚が、響子の勤める大日本銀行の窓口女性、川崎麻子と高校が一緒だということで合コンの話がまとまり、先月、会ったばかり。
そこで同い年の裕二と意気投合、LINEを交換してやり取りし、今日初デートとなったのである。
裕二は月イチの日曜日休みを響子とのデートに合わせてくれた。
「ちょっと車の中で待っててくれる?」
ああ、ATMに寄るんだったな、と思って響子はそのまま座って待っていた。
裕二はコンビニの中に入り、しばらくして、車に戻ってきた。
「日曜日におろすと、手数料がかかるでしょう?」
響子は裕二に声をかけた。
響子は銀行員なので、日曜日の昼間に預金を引き出すと手数料がいくらかかるかを知っている。
金額にもよるが、数百円の手数料を払うことになるだろう。
「え、ああ、でもキャッシングだから大丈夫。」
「・・・キャッシング?」
響子は耳を疑った。
こんなお金の知識のない彼とは別れなさい!叱られバーへようこそ③
https://nariko1.com/archives/4612
「あの、キャッシングって?」
響...
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